分析技術研究会解散の御挨拶
本研究会は、1985年10月に大阪府立大学工学部応用化学科武者研究室(分析化学研究室)の奥本・西村・大黒氏の3人の卒業生を中心に、当時の分析化学を専業とする民間会社7社が発起人となって「分析技術懇談会」の名称で発足しました。その後、この懇談会は産・官・学の多方面に開かれた、大変にユニークな存在でした。
懇談会の活動は多岐に亘り、「分析化学」を核として分析に関係した会員各社(一部には個人会員を含む)が連携を密にして最新の技術情報を交換し、互いに分析技術の向上を目指し、「分析」の価値や位置付けを高め、関連する環境化学、バイオサイエンス、材料などの諸分野の知識や技術を広く深めることを主な目的として活動して参りました。その活動状況などを広くPRし、記録するために「2000年ミレニアム記念誌」(2000年12月)や「第100回記念特別誌」(2009年10月)を出版しました。
その間、1999年6月には「分析技術懇談会」を現在の「分析技術研究会」に名称変更し、盛会時には会員数が30社を超えたこともありました。しかしながら、ここ数年来のコロナ禍の影響もあり、脱会する会員企業も続出したために、本研究会運営委員会で数度に亘り今後の運営に関する審議を進めて参りました。その結果、本研究会の活動に意義を認めつつも、これ以上に運営を継続することは甚だ困難であるとの結論に達して、去る2022年6月17日開催の第141回分析技術研究会をもって本研究会を解散することになりました。
終わりに、会員をはじめ皆々様には長年に亘り本研究会の活動に多大なるご尽力やご支援を賜りましたことを、ここに衷心より厚く御礼申し上げます。
分析技術研究会
会長 中原 武利
(大阪府立大学名誉教授)
※最終研究会及び解散式は無事に終了いたしました。
OBの皆様含め、解散式にもご列席いただいた皆様、ご参加いただきありがとうございました。
一定の成果と貢献をもって、惜しまれつつの解散となりました。
皆様の今後ますますのご活躍、ご発展をお祈り申し上げます。
運営委員会一同
第141回分析技術研究会のご案内
特別講演と、中原会長の最終講話(研究会クロージング)をおこないます。
※最終回になりますので、お時間を調整いただき、是非ご参加ください。
日時: 2022年6月17日(金) 14:00頃~
ハイブリッド開催です。
会場が確定しました。(新大阪駅近くです)会場+オンライン配信の予定です。
住所: 大阪府大阪市東淀川区東中島1-20-14 東口ステーションビル3F
MAP: https://maps.google.com/maps?q=34.7338296,135.5033561
・特別講演
「大気圧低温プラズマを用いた分析手法の開発」
東京工業大学未来産業技術研究所准教授 沖野晃俊
誘導結合プラズマなど,数1000℃のガス温度を持つ大気圧高温プラズマは,古くから分光分析の励起源やイオン源として使用されてきた。これに対して,室温から100℃程度の大気圧低温プラズマが生成できるようになり,ここ10年ほど表面処理や殺菌などの分野応用が広がっている。
低温のプラズマでは液体や固体の試料を原子化する事が困難なため,元素分析に適しているとは言い難い。しかし,ヘリウムやアルゴンなどの希ガスで低温プラズマを生成すると,高い励起・イオン化能力は保持しているため,気体試料であれば分析が可能である。そこで講演者は,低温プラズマを気体の励起源や,ガスクロマトグラフ用のイオン化源として利用した。 また,低温プラズマを物質の表面に照射すると,付着した分子が除去されて表面がクリーニングされるため,接着の前処理などに使用されている。講演者は,この除去された分子にプロトンを付与して質量分析することで,表面付着物の分析を行う装置を開発している。大気圧低温プラズマは生体にも安全に照射できるため,例えば皮膚に付着した汗や化粧品中の化学物質の分析への応用が期待される。
・解散挨拶
中原会長
「分析技術研究会の小史」
・交流会(オンライン含む)
残念ながらご都合によりご参加いただけなかった皆様、研究会、解散式の風景の1コマをご覧ください。
無事に終了いたしました。ご協力いただき、ありがとうございました。
第140回分析技術研究会(リモート開催)のご案内
オンライン開催になります。事務局から会員様に前日までに招待メールをお送りいたします。
奮ってご参加ください。なお、今回はオンライン開催ですので、各会員様先では複数名ご覧いただいても結構です。
※通信安定性の問題がありますので、会議室等で画面共有で見ていただけると幸いです。
日時: 2021年12月14日(火) 15:00~17:25
「MAIRS:薄膜の分子集合構造を読み解く」
京都大学教授 長谷川健先生
有機薄膜太陽電池や有機ELなどの電子デバイス開発にとって,機能性有機薄膜は中心的な役割を負っている.薄膜に付与する機能性は,分子の一次構造だけでは決まらず,分子集合構造が機能を大きく左右する.これまで,分子集合構造の解析にはX線回折法(XRD)が第一義的に役目を果たしてきたが,XRDではわからない非晶質を含む薄膜の構造を定量的に明らかにできる方法が求められてきた.多角入射分解分光法(MAIRS)は,この目的を実現する振動分光学的な手法である.MAIRS-XRDという組み合わせにより,いよいよ薄膜の分子集合構造を結晶多形から非晶までフルカバーできるようになった.また,MAIRSは膜中での定量的な反応解析も可能にし,近い将来,MAIRSはXRDと並ぶもっとも基本的な薄膜構造解析法となることが期待される.
「極微量物質の高精度分析技術における新たな展開」
株式会社島津テクノリサーチ 常務執行役員 高菅様
極微量物質の高精度分析技術については、この30年で大きな発展があった。一つにはGC-MS、LC-MS分析技術の進歩である。高性能化、高分解能、網羅分析等の総合的な観点から述べる. 講演では主に以下のポイントについて話します.
化学分析の必要性・重要な役割、測定分析技術の進展 過去・現在・未来
何をどのように調べるのか?
化学分析をする前に求められるもの
方法の妥当性確認 検討事項
サンプリング技術
前処理・クリーンアップ技術
標準物質、試薬類及び周辺機器・装置
機器分析技術 クロマトグラフィー技術 MS技術の進歩
極微量分析の技術的課題
革新的な分析化学とモニタリングの重要性
今後の環境分野
分析機関及び分析者の社会的使命
の2講演を予定しております。
お時間を調整いただき、奮ってご参画お願いします。
無事に審議終了いたしました。ご協力いただき、ありがとうございました。
長引くコロナ禍において、会員の皆様におかれましては、いろいろとご苦労されていることと存じます。
昨年い引き続き、本年も、総会議案を会員の皆様にメールで配信し、ご審議いただくという形とさせていただきます。
特別な審議もございますので、別途、案内させて頂きますメールをご確認いただけますと幸いです。
ご理解とご協力のほど、よろしくお願いします。
運営委員会
無事に終了いたしました。ご参加いただき、ありがとうございました。
第138回分析技術研究会(リモート研究発表会)のご案内
前回に続き、オンライン開催になります。事務局から会員様に前日までに招待メールをお送りいたします。
奮ってご参加ください。なお、今回はオンライン開催ですので、各会員様先では複数名ご覧いただいても結構です。
※通信安定性の問題がありますので、会議室等で画面共有で見ていただけると幸いです。
■日時
2020年4月15日(木) 15:00~17:00
■開会挨拶 15:00~15:10 中原 武利会長
■講演
1.「全視野型XRDイメージング法の開発と銅の高温酸化過程のその場観察」 15:10~15:30
地方独立行政法人京都市産業技術研究所 金属系チーム 山梨 眞生
概要:試料の位置情報を保持可能なストレートポリキャピラリーと二次元検出器を用いて、広視野領域の結晶構造分布が得られる全視野型XRDイメージング法を開発し、分析特性評価(空間分解能など)を行った。また、その応用例として、銅の高温酸化過程における結晶構造分布の経時変化を可視化し、本イメージング法の有効性を示した。
2.「X線CT用載荷試験機の開発によって実現した変形と損傷の内部観察と3次元ひずみの可視化事例」 15:30~15:50
株式会社島津テクノリサーチ 試験解析事業部 営業部 中山 貴司
概要:島津テクノリサーチでは、独自に、破壊検査である材料試験機と、非破壊検査であるNDI(Non Destructive Inspection)を融合した試験装置を開発・試作した。本報では、その「X線CT用縦型引張圧縮曲げ突き刺し万能試験機」(DynamiCT(登録商標))による、力学的負荷を与えた材料の内部構造の立体的変位・変形観察及びDVC(Digital Volume Correlation)解析法、空隙の解析法の一例を紹介する。
3.「Particle Tracking Analysisで観るライフサイエンス」 15:50~16:10
株式会社堀場テクノサービス 分析技術本部 才原 浩司
概要:Particle Tracking Analysis(PTA)は溶液中でブラウン運動している数十nm~数µmの粒子の粒子径と個数濃度を測定することができる手法として最近注目されている。評価可能な粒子にはSubvisible Particleも含まれており、ライフサイエンスの世界ではウイルス、注射製剤や抗体医薬品に含まれる凝集物、細胞外小胞などの評価が行われている。本報では、PTAを用いて、近年注目を集めている細胞外小胞の一つであるエクソソームの個数濃度評価を行った事例を紹介する。
4.「LECO社 GC-TOFの最新情報」 16:10~16:30
LECOジャパン合同会社 櫻井 昌文
概要:LECO社の GC-TOFMS、Pegasus BT は、新しく開発されたコンパクトな質量分析計とパワフルなChromaTOF ソフトウェアの組み合わせにより、高い装置性能と包括的なデータ 〜自動デコンボリューションによる高品質なマススペクトルの取得〜 を得ることが出来ます。食品の風味や香料、フレグランス開発、化学工業、メタボロミクスなど、多くの分野でその威力を発揮します。研究会では機能特性とアプリケーションをご紹介いたします。
■事務局連絡
■閉会挨拶 16:40~16:50 中原 武利会長
無事に終了いたしました。ご参加いただき、ありがとうございました。
第137回分析技術研究会(特別講演会)
日時:2020年11月5日(月)15:00~
研究会としては初のオンライン開催になります。事務局から会員様に前日までに招待メールをお送りいたします。
奮ってご参加ください。なお、今回はオンライン開催ですので、各会員様先では複数名ご覧いただいても結構です。
日時:
2020年11月5日(月)15:00~
16:30
■プログラム
14:50~15:00
接続準備および注意事項
15:00~15:10
オープニングおよび許先生ご紹介 中原会長
15:10~16:10
特別講演
大阪府立大学大学院工学研究科物質・化学系専攻/JSTさきがけ
許先生
「Nanofluidics
for New Chemistry, Biology, and Materials Science」
質疑応答
16:30
クロージング&接続終了
「Nanofluidics for New Chemistry, Biology, and Materials Science」
大阪府立大学大学院工学研究科物質・化学系専攻/JSTさきがけ 許 岩(シュウ イェン)先生
A
significant growth of research in nanofluidics is achieved over the past decade, but the field is still facing considerable challenges toward the transition from the current physics-centered
stage to the next application-oriented stage. To conquer these challenges, we established a technology called “nano-in-nano integration”, which allows the integration of a variety of functional
(eg., fluidic, electrical, optical, thermal, magnetic, chemical and biological) components in tiny nanofluidic channels. The nano-in-nano integration technology opens a new arena to exploit
chemistry, biology, and materials science at femtoliter, attoliter, single-nanoparticle, and single-molecule scales through nanofluidics, as demonstrated in our recent works which will be
presented in this lecture.
近年、化学・バイオ技術にオーダーシフト革命をもたらすナノ流体デバイス技術が注目されている。ナノ流体デバイスを用いることにより、ナノスケールの流体(=ナノ流体)特有の物理現象と効果が続々と明らかになり、化学やバイオ、材料、エネルギー、創薬、臨床医学などの幅広い分野の革新が期待される。しかし、応用開発を支える基盤技術が欠如しており、ナノ流体デバイスによる革新的な応用には多くの課題が残っている。上記の課題を解決するために、我々は、新しい手法を用いて、ナノ流路加工、ナノ流体制御・計測、および機能集積化等の基盤技術を開発した。さらに、これらの基盤技術を利用して、ナノ流体デバイスによる新しい化学、生物学、マテリアルサイエンスの創成への道を開拓中である。本講演では我々の最近の成果(特に分析化学に関わる成果)について報告する。
Nanofluidicsについての研究情報は許先生の研究室ページをご参照ください。
http://www.chemeng.osakafu-u.ac.jp/group8/index-e.html
※第136回分析技術研究会はメールベースでの開催となりました。ご協力ありがとうございました。
緊急事態宣言は解除されましたが、会員の皆様におかれましてはまだまだご苦労されてることと存じます。
今回は、総会議案を会員の皆様にメールで配信し、ご審議いただくという形を検討しております。
別途、ご連絡させて頂きますので、ご理解とご協力のほど、よろしくお願いします。
運営委員会
※第135回分析技術研究会の中止・延期のお知らせ ⇒137回研究会へ引き継ぎました。
新型コロナウイルス感染の拡大、および厚生労働省からの「イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ」と、
会員の皆様に参加の可否についての確認を取らせていただいた結果を踏まえて、3月9日の開催を中止させて頂く事になりました。
今回の発表プログラムにつきましては、別途開催できるよう、検討しております。今後の予定につきましては、会員の皆様に逐次
ご連絡させて頂きますので、よろしくお願いします。
日時:2020年3月9日(月) 13:30~
場所:パナソニックリゾート大阪 本館2F クリスタルA
〒565-0802 大阪府吹田市青葉丘南10-1
発表プログラム
■開会挨拶 中原 武利会長
■一般講演
13:40~14:00 「全視野型XRDイメージング法の開発と銅の高温酸化過程のその場観察」
地方独立行政法人京都市産業技術研究所 金属系チーム 山梨 眞生
14:00~14:20 「X線CT用載荷試験機の開発によって実現した変形と損傷の内部観察と3次元ひずみの可視化事例」
株式会社島津テクノリサーチ 試験解析事業部 営業部 中山 貴司
14:20~14:30 休憩
14:30~14:50 「Particle Tracking Analysisで観るライフサイエンス」
株式会社堀場テクノサービス 分析技術本部 才原 浩司
14:50~15:10 「(仮)LECO社 GC-TOFの最新情報」
LECOジャパン合同会社 櫻井 昌文
15:10~15:20 休憩
■臨時総会
15:20~15:30 事務局の変更について
■特別講演
15:30~17:00 「Nanofluidics for New Chemistry, Biology, and Materials Science」
大阪府立大学大学院工学研究科物質・化学系専攻/JSTさきがけ 許 岩(シュウ イェン)先生
A
significant growth of research in nanofluidics is achieved over the past decade, but the field is still facing considerable challenges toward the transition from the current physics-centered
stage to the next application-oriented stage. To conquer these challenges, we established a technology called “nano-in-nano integration”, which allows the integration of a variety of functional
(eg., fluidic, electrical, optical, thermal, magnetic, chemical and biological) components in tiny nanofluidic channels. The nano-in-nano integration technology opens a new arena to exploit
chemistry, biology, and materials science at femtoliter, attoliter, single-nanoparticle, and single-molecule scales through nanofluidics, as demonstrated in our recent works which will be
presented in this lecture.
近年、化学・バイオ技術にオーダーシフト革命をもたらすナノ流体デバイス技術が注目されている。ナノ流体デバイスを用いることにより、ナノスケールの流体(=ナノ流体)特有の物理現象と効果が続々と明らかになり、化学やバイオ、材料、エネルギー、創薬、臨床医学などの幅広い分野の革新が期待される。しかし、応用開発を支える基盤技術が欠如しており、ナノ流体デバイスによる革新的な応用には多くの課題が残っている。上記の課題を解決するために、我々は、新しい手法を用いて、ナノ流路加工、ナノ流体制御・計測、および機能集積化等の基盤技術を開発した。さらに、これらの基盤技術を利用して、ナノ流体デバイスによる新しい化学、生物学、マテリアルサイエンスの創成への道を開拓中である。本講演では我々の最近の成果(特に分析化学に関わる成果)について報告する。
■事務局連絡および休憩
■懇親会
17:15~19:00 場所:パナソニックリゾート大阪
Important date
1/17 案内
2/7 発表申し込み(タイトル)
2/12 最終案内
2/28 原稿締め切り
3/2 参加申し込み締切
講演会および見学会
日時 12月5日(木)13:30~
場所 奈良文化財研究所
スケジュール
13:30 研究所集合
13:35 奈良文化財研究所 埋蔵文化財センター長より研究所と埋蔵文化財センターの説明
14:00 研究紹介(2名)
15:00 奈良文化財研究所 施設見学(平城宮跡資料館、埋蔵文化財センターを中心に)
16:30 解散
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。次回見学会も是非ご参加ください】
日時 平成30年6月20日(木) 14:30~
場所 パナソニックリゾート大阪
14:30~14:35:開会挨拶(中原会長)
14:35~15:00:総会
15:00~16:00:特別講演1「環境プラスチック問題の本質と課題」
大阪市立環境科学研究センター調査研究グループ 中尾 賢志氏
近年世界的に問題となっているマイクロプラスチック問題について,世界および日本の研究事例と最新のマイクロプラスチック研究の概略を説明する。本問題は1970年代から指摘されてきた問題であるが,2000年代に入り研究報告件数は徐々に増え,2017年には約160件の研究報告がなされた。マイクロプラスチックは海洋プラスチック問題に付随して解説,報道されることが多いが,その問題の本質はヒトへの影響という点で異なると考えられる。また,「“海洋”プラスチック問題」と呼ばれることが多い本問題であるが,総合的に考えて本問題は「“環境”プラスチック問題」とすべきであり,海洋のみならず陸域での課題・対策に取り組まねばならない。さらに分析技術の観点からみると,マイクロプラスチックの検出技術はまだまだ発展段階にある。本講演では,主な同定手法であるFTIR(フーリエ変換赤外分光)や顕微FTIR,また最近報告件数が増加しているラマン分光による検出方法といった様々なプラスチック同定法を紹介する。
16:00~16:10:休憩
16:10~17:10:特別講演2「無機元素の同位体分析からわかる地球環境のこと」
関西学院大学理工学部教授 谷水 雅治氏
現代の環境分析では、地球表層に極微量に存在する化合物の検出・定量が要求される例が多くなっています。高感度分析という点では、質量分析法はプロテオーム・メタボローム解析における化合物の構造決定などの有機化学分野で活躍していますが、無機化合物の高感度定量においても、質量分析法は幅広く利用されています。無機質量分析の中でICPをイオン源とする質量分析法は、1980年代の市場への導入から劇的に高感度化し、2000年前後のコリジョンセルの導入を経て、周期表のほぼすべての元素を高感度に定量することが可能となっています。また高精度同位体分析装置への応用や、HPLCやGCとの接続による化学種ごとの定量など、適用範囲はさらに広がりを見せています。本講演では、分析化学における元素の濃度-化学種-同位体の観点から、地球表層に存在するさまざまな無機化合物の循環に関する最近の研究例をいくつかとりあげ、無機質量分析法の最前線の一端をご紹介したいと思います。
17:10~17:20:事務連絡
17:20~19:00:懇親会
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。次回総会も是非ご参加ください】
一般講演申込みスケジュール
募集案内 1/8
発表申込 2/5 原稿締切 3/1
開催案内 2/12 参加申込締切 3/4
日時:平成31年3月11日(月) 13:30~
場所:パナソニックリゾート大阪
発表プログラム
13:30~14:00 中原会長
■一般講演
13:40~14:00 「AFМを用いた表面物性・固液界面評価の最新技術」
㈱島津テクノリサーチ 試験解析事業部 分析計測センター 無機・物性2グループ ○森口 志穂
14:00~14:20 「レーザーアブレーション/ICP発光分析法によるガラス中の微量成分分析」
地方独立行政法人 京都市産業技術研究所 ○南 秀明
14:20~14:40 「(仮)レーザー技術を用いた最新のインライン分析装置」
メトラートレド株式会社 プロセス機器事業部 ○金子 創太
14:40~15:00 休憩
15:00~15:20 「高濃度スラリーの粒子分散性評価」
㈱堀場テクノサービス 分析技術センター Field Measuringチーム ○深谷 知里
15:20~15:40 「生物資源調査におけるDNA多型と遺伝的多様性」
㈱日本総合化学 DNA多型検査室 ○野口 大毅
15:40~16:00 休憩
■特別講演
16:00~17:00 「(仮)残留農薬や動物用医薬品などの食品化学分野における技術的話題並びに研究所の業務紹介」
地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所 企画部研究企画課 起橋 雅浩博士
公衆衛生行政は、感染症の予防、食品衛生や環境衛生の維持向上など、地域住民の健康保持を目的として、自治体が保健所等を通じて行います。この中で、感染症や食中毒の原因究明、食品や水等の基準監視といった高度な技術を要する検査は、主に衛生研究所で実施されています。演者は衛生研究所における食品衛生分野を担当し、特に食品中残留農薬等の化学分析に携わってきました。この分野は平成初頭より農薬残留基準の規制強化や、複数の農薬混入事件も相まって大きく注目され、分析技術開発や検査需要増をもたらしました。ここでは衛生研究所である当法人と、演者が担当してきた食品中残留物分析について、また海外で体験した機器分析事情を紹介したいと思います。
懇親会
17:20~19:00
【講演会風景】
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。次回研究発表会も是非ご参加ください】
第131回分析技術研究会(見学会)を下記要領で開催いたします。ふるってご参加ください。
パナソニック㈱様のご好意により、パナソニックミュージアムの松下幸之助歴史館及び、ものづくりイズム館を見学させていただくこととなりました。
記
日時 平成30年11月13日(火)
場所 大阪府門真市大字門真1006番地
内容
集合場所・時間: TBA
概要説明及び見学 14:30~1600
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。次回見学会も是非ご参加ください】
6月19日に開催決定しました。詳細も確定しました。ふるってご参加ください。
日時 平成30年6月19日(火) 14:30~
場所 パナソニックリゾート大阪
14:30~14:35:開会挨拶(中原会長)
14:35~15:00:総会
15:00~16:00:特別講演① 国立文化財機構 奈良文化財研究所 田村 朋美 氏
「考古学と分析化学 ~古代ガラスの産地と交易~」
考古学分野に蛍光X線分析をはじめとした分析装置の導入が進み、多くの分析結果が報告されている。考古遺物は貴重な文化財であり、原則として調査は非破壊でおこなわれなければならない等、一般の試料と比べると制約が大きい。ただし、分析によって大きな成果が期待される等の場合は破壊を伴う分析が許されることもある。ここでは、考古遺物の中でも特にガラス製遺物を取り上げ、具体的な分析法と、古代ガラスの材質分析からどのようなことが明らかになってきたのかについて紹介する。
16:00~16:10:休憩
16:10~17:10:特別講演② 甲南大学 理工学部 茶山健二 教授
「水溶液中からのイオン液体生成を利用する新しい分離濃縮技術」
2000年代に入ってイオン液体が脚光を浴びるようになりました。従来の有機溶媒とは異なり「揮発しない」という特質を持った、水に難溶な有機陽イオンと陰イオンの組み合わせからなるイオン液体は電池の電解液、有機合成の溶媒そして様々な物質の抽出媒体としての役割も期待されています。本講演ではイオン液体を水溶液中より生成させると同時にある化学種を抽出濃縮するといった新しい試みについて、そこに至った着想と今後の展開について解説いたします。
17:10~17:20:事務連絡
17:20~19:00:懇親会
〖特別講演会、懇親会の様子〗
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。次回総会も是非ご参加ください】
分析技術研究会 第129回研究会の詳細予定が決定いたしました。
日時:平成30年3月12日(月) 13:30~
場所:パナソニックリゾート大阪 本館2F クリスタルA
発表プログラム
■開会挨拶
13:30~13:40 中原武利会長
■一般講演
13:40~14:00 「DIC解析(デジタル画像相関法)技術によるCFRPの破壊プロセス解析」
㈱島津テクノリサーチ 試験解析事業部 分析計測センター 試験機・NDIグループ ○西岡智志
14:00~14:20 「レーザーアブレーション/ICP発光分析法による鉛フリーはんだ分析」
(地独)京都市産業技術研究所 ○南 秀明 山梨 眞生
14:20~14:50 「粒子画像分析装置だから出来る粉体評価 ~レーザー回折法と比較して~」
スペクトリス株式会社マルバーン事業部 営業部 ○鈴木義丈
14:50~15:00 休憩
■一般講演
15:00~15:20 「顕微ラマン分光装置の概要とペーパークロマトクロマトグラフィーへの応用」
㈱堀場テクノサービス 分析技術センター ○相馬 結花
15:20~16:00 「作物はなぜ有機物・難溶解性成分を吸収できるのか」
㈱ファーミングテクノロジージャパン ○阿江 教治
16:00~16:10 休憩
■特別講演
16:10~17:10 「多元素分析と同位体比分析が切り開く重金属の海洋化学」
京都大学 大学院理学研究科 教授 宗林 由樹 先生
要旨:現在、世界の海盆規模で微量元素とその同位体の断面解析を行い、海洋の動態を深く理解しようとする国際共同観測計画GEOTRACESが進行している。私たちは独自に海水中重金属の多元素分析法と同位体比分析法を開発し、この計画に貢献している。本講演では、私たちが開発した分析法とそれを用いた海洋観測の結果の概要について紹介する。
■懇親会
17:20~19:00 場所:パナソニックリゾート大阪 本館2F クリスタルB
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。
協賛と多大なご協力をいただいた京都市産業技術研究所様に心より御礼申し上げます。】
分析技術研究会 第128回研究会の開催が決定いたしました。
主催:分析技術研究会,京都市産業技術研究所
共催:京都市先端技術研究会
日時:平成29年11月9日(木) 受付開始13:00~
場所:京都市産業技術研究所にて
プログラム
13:30~13:35 分析技術研究会 会長挨拶
13:35~14:05 技術講演①:「ヒトの使用感を計測する」
製織システムチーム 小田 明佳 氏
【講演概要】モノに溢れる現代。様々な製品において安心・安全はもちろんのこと,使用感のよさが求められている。そこで,化粧用ブラシの使用感計測を目的に,新たに開発した物理特性測定法をはじめ,ヒトの使用感を定量的に計測する取り組みについて紹介する。
14:05~14:35 技術講演②:「金属ナノ粒子の創製に向けたEQCMによるその場分析」
金属系チーム 塩見 昌平 氏
【講演概要】液相還元法による金属ナノ粒子の生成過程では,還元剤の酸化反応と金属イオンの還元反応が同時に起こる。これらは電子の授受を伴う反応であるため,金属ナノ粒子の析出反応を理解する上で溶液中の電気化学的な解析が非常に有効な手段となる。本研究では,反応浴の電位測定とQCM(Quartz Crystal Microbalance)測定を組み合わせた,ナノ粒子析出過程のその場分析による熱力学的評価ならびに速度論的評価の手法について紹介する。
14:35~15:05 技術講演③:「LC/MSによる迅速アミノ酸分析法と清酒酵母開発への活用」
バイオ系チーム 清野 珠美 氏
【講演概要】LC/MS専用アミノ酸分析カラムによる,非誘導体化アミノ酸分析法を確立した。これにより,化学的前処理が不要で,1試料20分で天然アミノ酸20種類を分析することができる。現在,この分析法を活用して,アミノ酸代謝を指標とした清酒酵母開発を検討している。
15:05~15:20 休憩
15:20~15:30 研究所概要説明
15:30~16:45 研究所見学:バイオ関連,織物関係,金属関係
【講演会・見学会の様子】
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。】
日時 平成29年6月14日(水) 14:30~
場所 パナソニックリゾート大阪
14:30~14:35:開会挨拶(中原会長)
14:35~15:00:総会
15:00~16:00:講演「刑事裁判、民事裁判の仕組みと鑑定人その他の専門家の知見の利用など」
服部法律事務所所長 弁護士 服部廣志 先生
16:00~16:10:休憩
16:10~17:10:講演「特異的相互作用を利用する液相分離システムの開発」
京都大学大学院工学研究科 材料化学系専攻 教授
大塚 浩二 先生
17:10~17:20:事務連絡
17:20~19:00:懇親会
【講演会・懇親会の様子】
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。】
日時:2017年3月15日(水) 13:30~
場所:パナソニックリゾート大阪 本館2F クリスタルB会場
発表プログラム
■開会挨拶
13:30~13:40
■一般講演
13:40~14:00 「放散試験についての紹介」
㈱島津テクノリサーチ 試験解析事業部 テクニカルセンター ○釣 沙也香
14:00~14:20 「燃焼イオンクロマトグラフィーによる無機化合物中のハロゲン分析」
(地独)京都市産業技術研究所 ○南 秀明
14:20~15:05 「材料分析におけるLA-LIBS-ICPMSの可能性」
伯東株式会社 電子機器事業部 営業二部 ○中江 俊喜
15:05~15:15 休憩
■一般講演
15:15~15:35 「Parallel factor analysisによる蛍光成分分離法-細胞培養液分析への応用」
㈱堀場テクノサービス 分析技術センター ○北川 雄一、森山 匠、田中 悟
15:35~16:15 「GC/MSを用いた異臭クレームへの新たなアプローチ」
㈱島津製作所 分析計測事業部 グローバルマーケティング部 ○近藤 友明
16:15~16:25 休憩
■特別講演
16:25~17:25 「柔らかな界面を用いる電気化学」
京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 分子化学系 物質分析学研究室
教授 前田耕治 先生
講演要旨:液と液あるいは液と膜のような柔らかな界面を横切るイオン移動を測定する電気化学的手法が
イオン移動ボルタンメトリーである。同法は界面での酸化還元を伴う電子の移動も評価できる。
講演では、同法の基礎について解説したあと、分析化学、溶液化学への応用例やミトコンドリア
など生体膜を模擬した反応の解析例を紹介する。
【講演会の様子】
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました。】
10月25日に第125回分析技術研究会を開催しました。会場提供いただいたLIBTEC様に感謝いたします
日時 平成28年10月25日(火) 13:00~16:00
場所 大阪府池田市緑丘1-8-31(産業技術総合研究所関西センター内) LIBTEC様
内容
会長挨拶 13:00~13:10
講演会
13:10~14:10
「無機固体電解質を用いた全固体二次電池の開発」
大阪府立大学
大学院工学研究科 物質・化学系専攻 応用化学分野 辰巳砂 昌弘 教授
講演要旨)低炭素社会の実現に向けて、革新的蓄電池の研究が活発化している。無機固体電解質を用いた全固体二次電池は、安全性、信頼性に優れた究極の次世代蓄電池として、その実用化に向けて大きな期待が寄せられている。本講演では、演者らが開発した電解液に匹敵する高いリチウムイオン電導性を有する硫化物ガラスセラミックスと、それを電解質として用いたバルク型全固体二次電池について紹介する。
見学会 14:30~16:00
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました】
6月16日にパナソニックリゾート大阪にて第124回分析技術研究会総会を
開催しました。
第124回分析技術研究会 総会
日時:2016年6月16日(木) 14時30分~
場所:パナソニックリゾート大阪
内容:
総会
講演「分析目的に応じたICP-MSの選択と難溶解性固体試料
分析への挑戦 グロー放電質量分析法(GD-MS)」
サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社様
講演「分析対象に適した空間創成に基づく迅速・高感度検出」
大阪府立大学大学院工学研究科 物質・化学系専攻
応用化学分野 准教授 床波 志保様
懇親会
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました】
今回は会員の皆様からの発表6題と大阪府立大学 BNCT研究センター 特認教授
切畑先生による特別講演として、
「癌-ホウ素中性子補足療法(BNCT)の最近の進歩とホウ素薬剤」
と題しまして、BNCTやホウ素薬剤開発の最新情報をご発表いただきました。
最先端のがん治療の情報に触れることができ、会員の皆様にも大変ご好評いただきました。
第123回分析研究発表会の開催案内
日時:2016年3月9日(水) 13時30分~17時10分予定
場所:パナソニックリゾート大阪(吹田市青葉丘南10-1)
13:30~13:40 中原武利会長
■一般講演 座長:林 篤宏
13:40~14:00 「銀メッキ銅粉を用いたダイオキシン類前処理用高効率硫黄除去剤の検討」
㈱タツタ環境分析センター ○高野雄真、村尾 勉、タツタ電線㈱ 寺田恒彦
14:00~14:20 「LC-MS/MSによるPOE/POPアルキルエーテルの解析」
花王㈱ 解析科学研究所 ○芝田 功
14:20~14:40 「4族元素および5族元素の水素侵入挙動について」
(地独)京都市産業技術研究所 ○丸岡智樹、門野純一郎、南 秀明、塩見昌平、
菊内康正
14:40~15:00 休憩
■一般講演 座長:尾中利光
15:00~15:20 「分光エリプソメトリーの基礎と応用」
㈱堀場テクノサービス 分析技術センター ○森山 匠
15:20~15:40 「マルチディメンジョナルGC/GCMSを用いたにおい嗅ぎ分析」
㈱島津テクノリサーチ ○朝日宏行
15:40~16:00 「微量ナトリウムの濃縮法に関する研究」
和歌山県工業技術センター 化学産業部 ○松本明弘
16:00~16:10 休憩
■特別講演 講師紹介:中原会長
16:10~17:10 「癌-ホウ素中性子補足療法(BNCT)の最近の進歩とホウ素薬剤」
大阪府立大学 BNCT研究センター ホウ素薬剤化学研究室 特認教授 切畑 光統 先生
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました】
分析技術研究会は1985年10月17日に分析技術懇談会としてその産声をあげました。
以来、皆様のご支援の元、本年度無事30周年を迎えることができました。
おかげさまで11月11日(水)に分析技術研究会(設立30周年記念講演会)と題した
記念講演会を無事盛況に開催することができました。
多数のご参加、まことにありがとうございました。
第122回分析技術研究会(設立30周年記念講演会)
日時:2015年11月11日(水) 14時30分~
場所:大阪ガーデンパレス
内容:
1.講演「設立30周年を迎えて」
大阪府立大学名誉教授 中原武利会長
2.講演「ある受託分析機関から見た社会の変化と分析・試験
に対するニーズの変遷について」
株式会社島津テクノリサーチ 代表取締役社長 福永秀朗様
3.講演「RoHS指令とREACH規制に関連する最近の動向と
標準物質」
関西学院大学理工学部 環境・応用化学科 教授 千葉光一様
4.懇親会
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました】
来たる9月10日(木)に分析技術研究会 講演会・見学会を開催しました。
今回はサントリービジネスエキスパート株式会社様のご厚意で、サントリービール
株式会社京都ビール工場におきまして講演会および見学会を開催しました。
お忙しい中、多数のご参加ありがとうございました。
第121回分析技術研究会 講演会・見学会
日時:2015年9月10日(木) 14時00分~
場所:サントリービール株式会社 京都ビール工場
内容:
1.講演「ビール醸造について」
サントリービール株式会社
京都ビール工場 醸造技師長 大下 勝巳様
2.見学
【おかげさまで無事終了しました。多数のご参加ありがとうございました】
第120回分析技術研究会 総会
日時:2015年6月10日(水) 14時30分~
場所:大阪ガーデンパレス
内容:
総会
講演「PM2.5大気汚染の現状と北京生活紹介」
株式会社堀場製作所 アプリケーション開発センター
アプリケーション担当部長
内原 博様
講演「表面・界面と深さ方向分析の進歩、そして分析の未来」
ジャパン・リサーチ・ラボ 代表
奥村 治樹様
懇親会
2012年10月10日、『分析技術研究会』のホームページを公開しました。
これからどんどん内容を充実させていきます。
これからも『分析技術研究会』をどうぞよろしくお願いいたします。